事件の概要


事件の真相は、ロージュによる自殺である。


PM7:10、遺書を書いていたロージュのもとに、バーニーが書庫に入らせて欲しいと頼みに来る。一度は許可しようとしていたものの、レイドの介入によりその願いは叶わなかった。その後、ロージュはレイドとともに屋敷の中に残る。PM8:10に執務室にいる彼の様子と机に置かれた手紙(遺書)は、エリザが確認している。



レイドが広場に見回りへと向かうのを見届けた後、ロージュは屋敷の「書庫」から自殺のための道具を取り出す。彼は書庫にある倉庫の奥から「銃」と「3つの小瓶」を取り出す。外見上の見分けのつかないこの小瓶を判別する方法は、水を垂らして匂いで判別するほかない。彼は、3つの小瓶から粉末を取り出し、水と反応させる。その中から、甘い匂いがする粉末の入った小瓶を手にして、「書庫」を出て鍵をかける。



ロージュは私物を整理し、自分の持ち物を机の上に置いた。「書庫」の鍵と遺書を残し、机の上に置く。そして、彼は誰にも見つからないよう、玄関から出ることなく、そのまま「執務室」の窓を開けて「自由の祠」の中へと入る。



PM8:20、「自由の祠」の中に入り、鬼灯草の粉末を口に含んだ彼は意識を失い、そのまま後ろへと倒れる。木造の祠の板に頭を打ち付けた彼は、後頭部を打撲し、そのまま持っていた小瓶は地面へと落ちて割れる。この時の小瓶が割れる音とロージュが倒れる音は、「自由の祠」の裏手に隠れていたフォードが聞いている。PM8:30、フォードは開いた執務室の窓から中へと侵入する。この時、机の上にある書庫の鍵と手紙(遺書)を確認している。



PM8:50、レイドが見回りに行った際に、アッシュ・バーニー・チャルド・ディーダの4人がいないことに気づき、屋敷へと戻る。レイドは屋敷の中の異変に気付く。エリザの言っていた「侵入者」に屋敷が襲われているのではないかと考えたレイドは警戒しつつ、「自由の祠」の方から裏口へと回る。その時、何者かの影(チャルド)がこちらへと走ってきたため、祠の後ろへ隠れる。チャルドは祠の後ろに隠れたレイドの気配に気づいていたはずだ。




PM9:00、チャルドとバーニーがいなくなったことを確認すると、レイドは祠の中に違和感を感じ、中を確認する。すると、死亡したロージュを発見する。彼は、エリザに報告するために足早に歩いて呼びに行く。エリザの家の裏手には、「古びたナイフ」が落ちており、それを拾う。この時のレイドの一連の動作は、不明瞭ながらもバーニーが目撃している。普段ロージュの代わりにパンを買いに来ていたレイドは、それがディーダのものであることを察していた。



レイドは、母親の意志を継ぎ、ハレルの民を支配する村長になることを考えていた。そこで、エリザへの報告をやめ、ある考えを思いつく。彼はロージュの自殺を、ディーダによる殺害に偽装しようとした。エリザがディーダのナイフで貫かれたロージュの死体を見れば、10年前の「自由の宝玉」窃盗事件と同様に、ディーダのことを庇うと確信していたためだ。そのままエリザを犯人として処刑することができれば、次の村長を担うのはレイドしかいなくなる。



PM9:10、彼はディーダのナイフを用いて、ロージュの死体を何度も突き刺す。彼の心臓が止まっていることから、返り血は少なかった。また、降り出した雨は次第に強くなっていることから、遺体周辺の血液量も偽装できると考えた。そのまま、彼は執務室に入り、机の下に落ちていた自分に宛てたロージュの遺書を懐へと入れる。そして、ナイフをロージュの死体に刺したまま広場へと戻る。



PM9:30、書庫に隠れていたフォードがロージュの銃を暴発させる。その音で目エリザは目を覚ます。PM9:40、エリザは書庫を見回るがフォードの姿は見つけられない。彼女は銃を手にしたまま屋敷にいるはずのロージュを探す。執務室に入ると窓が開いており、そこから自由の祠へと歩いていく。ロージュの机の上にあったはずの手紙(遺書)はなかった。



PM9:50、すると、そこには刃物で何度も刺されたロージュの姿があった。刃物を確認すると、取っ手の模様からジェニスの残した「古びたナイフ」であると分かる。彼女は、ディーダを守るべく、レイドに続いて偽装工作を図る。ロージュの胸に向けて銃を撃ったのだ。その後、「古びたナイフ」は彼女がその場から持ち去る。




PM11:20、見回りから戻ってきたレイドは、ロージュの死体を現在見つけたふりをし、エリザの自宅でロージュの死体を発見した旨を報告した。その後、レイドは各人物を招集し、「おにさがし」の開催を宣言した。




真相までの道のり


死因の特定をしつつ、犯行が不可能な人間を容疑者から取り除くことで、他殺を否定することが可能になる。第三議論まで、チャルド・ディーダ・エリザ・フォードの4人については、真相解明よりも優先すべきミッションがあるため、真実が遠のく可能性がある。その中で、可能な限り時間軸と証拠品を整理を行い、犯行可能な人物を洗い出していくことが非常に重要となる。




死因の特定について



今回の事件で、死因として考えられるのは、以下の4つである。


①スパナにより、後頭部を殴られて死亡した。
②ナイフにより、体を複数回刺されて死亡した。
③ロージュの銃により、胸の大動脈を撃ち抜かれて死亡した。
④鬼灯草を経口摂取した(させられた)ことにより、体に毒が回って死亡した。



[1]. スパナによる犯行の否定



スパナに付着した血液は、書庫の扉に付着していたものと関連させることができる。フォードの証言や時系列、手の甲の傷から照らし合わせることで、書庫の前にいたのはバーニーであり、彼女が誤って自ら負ってしまった怪我であることが導き出せるはずだ。また、ロージュの後頭部にある打撲痕は、彼が鬼灯草を飲んだ後、背後に倒れた際に床にある板にぶつけたものである。「自由の祠」の証拠品からも導くことができるはずだ。バーニー自身はミッション上の制約から自白しにくい状況にあるが、物的証拠からの推理ができると考えられる。




[2] 刃物による犯行の否定



刺し傷を作った刃物は、紛れもなくディーダの持ち物である「古びたナイフ」である。この「古びたナイフ」を使って、刺し傷を与えることができる時点を推察する。8:50頃、チャルドは自由の祠に「何か」があるのを確認している。何もないはずの自由の祠にあったのは、ロージュの死体であった。


また、「古びたナイフ」はエリザを殺そうとしたディーダが、PM8:50頃にエリザの家の裏手に落としている。もし、「古びたナイフ」が犯行に使われたとするのであれば、それ以降となるだろう。つまり、「古びたナイフ」が使用される以前から、ロージュは何らかの要因で横たわっていたことになる。


スパナによる打撃で昏倒した後、ナイフでとどめを刺されたという可能性もあるかもしれないが、スパナによる打撃は[1]により否定されている。事故による転倒からの気絶の否定は、「大工の男性」の証言から可能であるはずだ。




[3] 銃による犯行の否定


銃には弾丸は2つしか込めることはできないため、弾丸がどこに使われたかを考える。1つはロージュの遺体から発見され、もう1つは書庫で発見されている。このうち、後者はフォードによる暴発である。そのため、前者のみが犯行に用いられていると仮定できる。火薬の匂いがついていたのは、エリザ・フォード・アッシュの3者である。 このうち、フォードにはミッション上の強い制約がないため暴発の事実を明かすだろう。残りは、アッシュが花火を打ち上げていたことを推定できれば、銃による犯行が可能だったのはエリザのみに絞られるはずだ。つまり、銃は彼女によって使用されたことを推理できると考えられる。



しかし、エリザの銃を用いた犯行は、[3]と同じくチャルドによる目撃から否定される。PM8:50頃、チャルドは自由の祠に「何か」があるのを確認している。何もないはずの自由の祠にあったのは、倒れたロージュであった。ロージュの遺体を銃で撃ち抜いたのは、PM10:10である。したがって、銃による発砲以前からロージュは倒れていたことがわかる。



[4]鬼灯草による毒殺について


鬼灯草の粉末を口に含んだことが当事件における真の死因である。「自由の祠」内における「割れたガラス」は、書庫における「2つの小瓶」で欠けた小瓶である。中には、鬼灯草の粉末が入っている。死亡した時点は、PM8:20である。フォードが自由の祠の裏手が隠れていた際に、「何かが倒れる音と何かが割れる音」は、「ロージュが倒れた音と小瓶が割れた音」である。このとき、残った鬼灯草の粉末は、雨により祠の外部へと流れ出て流出している。PM9:00以降で、フォードとバーニーは鬼灯草の甘い匂いに気づいているはずだ。

鬼灯草の粉末は、中量の水と反応し、30分に渡り甘い匂いを放出する性質がある。「自由の祠」付近で甘い匂いを確認したのは、バーニーとフォードの二人である。アッシュ・エリザ・チャルドは自由の祠付近に訪れるが、鬼灯草の匂いを感知してはいない。したがって、PM9:00に降り出した雨が原因となり、反応したと考えられる。そのため、PM9:00以前から、何らかの形で粉末が反応可能な状態で祠内に存在していたこととなる。


アッシュ・エリザはPM8:10に自由の祠の中に何もないことを確認している。したがって、PM8:10からPM9:00の間に、自由の祠の中に粉末が持ち込まれたこととなる。そのため、この粉末を持ち込んだ人物を明らかにしていくことで、真実を導くことができると考えられる。



鬼灯草についての情報は、第三議論以前においては、ミッション上の制約からチャルドの口から出にくいこともあるかと思われるが、文献の情報を照らし合わせると鬼灯草が甘い匂いを放つ毒草であることが明らかになるはずだ。



各人物の犯行可能性



上記、[1][2][3]よりスパナによる犯行は否定され、銃を使用したのはエリザであることが明らかになるはずである。そのため、以下では、ナイフによる偽装を行うことが可能であるか、あるいは、鬼灯草の粉末による犯行を行うことが可能かどうかを考えていく。




アッシュ

鬼灯草を用いた毒殺を行うことができるとすれば、PM8:20以降である。チャルドはPM8:30にヒグレ山の中腹でアッシュとすれ違っていることから、毒殺は難しいと考えられる。

また、PM9:00頃の花火の打ち上げが彼のものであると分かれば、客観的に、屋敷に到着する頃にはPM9:40過ぎになっていることが推測できる。自由の祠にエリザが向かう姿を確認しているように、彼は1度目の銃声の後に訪れている。エリザは、ナイフにより刺された死体をPM9:40には既に発見している。したがって、彼が犯人ではないことが推測できるだろう。加えて、バーニーが何か(ナイフ)を拾う謎の人物を発見したのはPM9:00のことであり、その人物はアッシュではないと考えられる。


バーニー:

バーニーは、PM8:50頃に屋敷に侵入し、書庫をこじ開けようとしていた。その情報は証拠品と時系列を照らし合わせることで判明するはずだ。彼女は手を負傷した後、すぐさまその場を立ち去ったことをフォードは耳にしている。

執務室には、書庫の鍵が置かれていたことから、彼女が鬼灯草の粉末を書庫から取り出したと人間であれば、大きな音を立てて書庫をこじ開けようとする行動には違和感がある。

また、ナイフによる偽装については、丁度ディーダがPM8:50頃にエリザの家の裏手に落としている。バーニーは執務室の窓から慌てて逃げ出す様子をフォードは聞いていないことから、ナイフを取る機会はなかったと考えられる。



チャルド:

チャルドが屋敷を訪れたのはPM7:30であり、ヒグレ山から屋敷のある高台へ戻った時には、PM8:50になっていた。執務室の窓は開けっ放しになっていることから、自由の祠に入ったとすれば、フォードに気づかれることとなる。チャルドは、自由の祠の中にある大きな物(ロージュの死体)を発見してはいるものの、暗かったために何かわからず、そのまま「正面階段」を下った。その動きは、フォードが確認しているはずだ。

ナイフが落ちたのはPM8:50であり、その頃には執務室の前を通っている姿をフォードは目撃している。もちろん、一度正面玄関を通り、そこから再びエリザの家を通ってナイフを拾うことはできるかもしれないが、そうなればバーニーがその姿を目撃すると考えられる。

鬼灯草を実際に持ち歩いているが、PM8:50前はヒグレ山に登っているため、犯行は不可能である。また、PM8:50~PM9:00の間には、フォードが執務室にいることから、自由の祠に入ることは難しいと考えられる。




ディーダ:

彼女が屋敷を訪れたのは、PM8:50であり、その時点でナイフを落としている。ナイフを落としたかどうかの証明は困難であるが、PM9:00にバーニーが地面に落ちているナイフを拾う人影(レイド)を確認している。

また、ディーダはPM8:50から自由の祠に向かえば、バーニー又はチャルドと直接遭遇しているはずだ。バーニーとチャルドにその情報がないのは、彼女が「旧道」から降りていったからに他ならない。そのため、自由の祠に近づき、鬼灯草を用いた犯行を行うことは難しいと考えられる。





エリザ:

屋敷のある高台にいる時間が長いことから、銃による偽装に加えて刃物による偽装を行なったことを指摘される可能性がある。しかし、第三議論において手紙が公開された後は、エリザの偽装がディーダを守るためであることが推測できる。したがって、銃による偽装に加え、刃物による偽装を行う理由はないと考えられる。

一方、鬼灯草の粉末を持ち込んだ人物については、PM8:10~PM8:50までに限定される。エリザがPM8:10に自宅に向かったことはアッシュが確認し、PM8:40に自宅がいることはバーニーが確認している。そのため、犯行可能時刻には自宅にいる可能性が高いことが分かる。また、フォードは自由の祠の裏手に隠れていたが、エリザが自由の祠の中に立ち寄る姿は見ていないはずだ。したがって、エリザは鬼灯草による犯行は不可能であると考えられる。



フォード:

物音がした時には執務室に、銃声がした際には書庫にいたことが証明されている。したがって、ナイフを用いて偽装するタイミングはなかったと考えられる。



レイド:

門番の男性の証言から、PM8:20には広場にいたことが明らかとなる。したがって、彼が正面階段を使って屋敷に訪れるのはPM8:40ほどになるだろう。情報を整理していくと、自由の祠の後ろのぬかるみには、フォード以外に謎の人物のものが存在している。ロージュは既に死亡していることから、この足跡はレイドのものであると考えられる。チャルドとバーニーが離れ、フォードが書庫に入っているタイミングであればナイフの偽装は可能となると考えられる、







真実までのヒント


鬼灯草の薬を持ち出したのは誰かという観点から絞る。


書庫の開閉からの考察


実際に書庫の鍵の開閉の状況は以下のようになっている。情報を整理すると、書庫から鬼灯草の粉末が獲得可能なのは、エリザ・フォード・レイド・ロージュの4人となる。チャルドは、家の中におそらく鬼灯草の粉末があると考えられるが、書庫に入ることのできるタイミングはなかったはずだ。鬼灯草の粉末が死因だとわかった際に犯人を絞る考察となりうる。



〜書庫のタイムライン〜



PM6:20
ロージュ自身が鍵を閉め忘れていたことからフォードが侵入。
その後、フォードが裏口から出た後、ロージュは扉の鍵を閉める。


PM7:00
バーニーが確認した時には、書庫には鍵がかかっていた。


PM8:10
ロージュはレイドが見回りに行ったのを確認後、
書庫の鍵を開け、書庫の倉庫から小瓶と銃を取り出してから再び鍵を閉める。
書庫の鍵は執務室に置き、そのまま窓を開けて自由の祠内部で自殺。


PM8:40
バーニーが扉をこじ開けようとする。


PM9:00
フォードが書庫の鍵を使って書庫を開ける。



PM9:30
銃声を聞いて、エリザが入る。



PM9:40
フォードが鍵を閉めて、その場を離れる。










レイドが持ち出した可能性の否定

書庫では3つの小瓶のうち1つが持ち出されているが、これは嗅覚のみでの判別が可能である。しかし、レイドは幼少期による鬼灯草の匂いの吸引により、嗅覚を失っている。ディーダがチャルドの家から漂う鬼灯草の匂いについて尋ねた際に、レイドがその匂いを探知できなかったこと。薬品の調合書にある嗅覚喪失の危険性を示す注意文。誰かの手記(イメルダの手記)にある記述。この3つから、レイドは粉末を嗅覚により判別できないことがわかる。



ロージュの遺書からの心理的考察



ロージュが何かを書いていたことは分かるが、遺書だと導く直接の手がかりはない。この手紙は、フォードが机から落とし、その後エリザが来る前に消えている。フォードが書庫へと向かい、エリザが到着するまでに何者かがこの手紙を盗んだと考えることができる。「自由の祠」に近い、執務室の手紙を取ることができる人物は、刃物を用いた偽装を行うことが可能だ。これが、レイドにより刃物の偽装が行われたヒントとなる。また、ロージュの残した手紙を隠したい人物がいるという動機面からの考察も可能となる。







情報の限定について



第三議論の花火によるミッション変更で、以下の情報が追加される。

・PM8:50頃に、ディーダがエリザの裏手にナイフを落としたこと。
・チャルドの有する謎の小瓶が毒薬ではない(ヒデリ病の治療薬である)こと。

これが追加されることで、ナイフで偽装を行なった人物を絞ることができる。

PM10:10頃、エリザは銃での偽装を行なったが、これが吐露されるかどうかは分からない。エリザの新規ミッションは変わらず、ディーダの命を最優先に考えることであるためだ。

鬼灯草での犯行に行き着くことができた場合には、それが可能な人物・あるいは疑わしい人物としてレイドが挙げられる。彼は実際に書庫に入る可能性がある人物ではあるが、彼の嗅覚が喪失していることから小瓶を手に取ることができないことを考えることができる。

第三議論までにあらゆる可能性を想定して、犯行可能な人物と犯行可能な方法を推理し、その上で第三議論における追加情報で犯人を特定することが重要だ。

カテゴリー: onisagashi

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