プロフィール

エリザ(28)

あなたは、ハレル村の村長であるロージュの側近だ。村長の息子であるレイドとともに、この村の政治を行なっている。冷徹に「おにさがし」の決まりを遵守するあなたは、この村の誰からも一線を置かれている。あなたに手を差し伸べてくれたディーダが心を開いてくれることは、もうないのかもしれない。あなたは、彼女の両親を「殺した」のだから。




あなたの情報

・あなたは、ハレル村の村長ロージュの側近である。村長の息子であるレイドに孤児院から引き取られてからは、彼とともにこの村の政治を執り行っている。ロージュとは家族と呼べるような関係ではなく、主従関係に近い。それでも、あなたは自らを受け入れてくれたロージュに、一定の恩義を感じている。



・あなたは、10年前にディーダの両親であるジャックとジェニスを自らが処刑したと偽り、この村から逃亡させた。あなたが把握している限りでは、そのことは提案者であるレイドのみが知る事実だと考えられる。



・あなたは、レイドの母親であるイメルダについてレイドから話を聞いたことがある。イメルダは、リーヴァからやってきた科学者で、この村の発展に尽力したとのことだ。



ハレル村の地図


屋敷のある高台

広場・住宅街



当日の記憶

PM7:00「侵入者の痕跡」


私は、自宅のベッドの上で目を覚ました。
仕事の疲れのせいで、いつの間にか眠ってしまっていたようだ。
窓から外を見ると、雲ひとつない満月が夜空に浮かんでいた。



気分転換のために外に出ると、
屋敷の裏口付近に、不審な滑落の痕跡があることに気づいた。
あたりを見渡すと、周辺には1通の手紙があった。
私は不審に思い、それを手にとってよく眺める。



手元に明かりがないことから、内容を確認することはできなかった。
しかし、その柄には海が描かれており、明らかにハレル村のものとは異なる。



まさか、外部からの侵入者がいるのだろうか。
私は家へと戻り、手紙の内容を確認することとした。



PM 7:10「屋敷」




自宅に戻り、先ほどの手紙を見ると、内容は紹介状のようなものだった。
差出人の医者は、自らをルーデルの人間だと名乗っている。
そして、宛先はこの村の科学者であるチャルドだ。



「チャルドと侵入者は、内通しているのか…?」



チャルドの元妻のベルは、外部の者と連絡を図った罪で追放された。
そのため、チャルドも外部との繋がりを持っている可能性はある。
とにかく、手紙を持ち込んだ侵入者を探さなければ。



私は、自宅を出て、広場へと向かうことにした。
屋敷の中では、ロージュ様は女性と話をしているようだった
侵入者について報告したかったが、会話の邪魔をするのも申し訳がない。



そこで、私はそのまま広場の方へと探索を続けることにした。
まずは、宛先であるチャルドに、この手紙を問いただすこととしよう。
「正面階段」から、そのまま広場へと降り、住宅街へと向かう。



PM7:40「謎の少年」


広場へ着くと、何やら住宅街へと向かう不審な影を目にした。
私は、彼に見つからないよう警戒して追跡する。
すると、その影はある家の前で立ち止まった。
この村の科学者である、チャルドの家だ。
明かりに照らされると、その影が少年の姿をしていることがわかる。



また、少年の横には、アッシュの飼い犬であるホープが座っていた。
チャルドは留守のようだが、彼は何度も扉をノックしている。
その動きは、明らかに不自然だった。



「私はエリザ。村長ロージュ様の側近だ。
 この村ではあまり見ない顔だが、チャルドに何か用事か?」



私が少年に声をかけると、すぐに広場の方へと逃げ出した。



「おい、待て!」



私は、慌ててその後を追う。
ホープも逃げる彼の後を追っていった。



PM 7:50「広場」




私は、広場に出ると、一瞬立ち止まってしまった。
私の目の前に、ディーダの姿があったのだ。
前回の「おにさがし」から、彼女とはずっと話をしてはいない。
満月の夜に彼女を見たことで、あの時の記憶が蘇ってしまった。



私は少年を追っていたことを思い出し、咄嗟に周囲を見渡す。
しかし、既に彼の姿はなかった。
私は、彼を侵入者だと判断し、報告のために屋敷に戻ることにした。



PM8:10「屋敷」



屋敷の周辺を簡単に見回ったが、誰もいなかった。
自由の祠の内部も、扉の窓から見てみるが特に人の気配はない。
10年前の窃盗事件の後、この自由の祠の中には何も置かれていない。
中を見ても、最近誰かが入った痕跡のようなものは見当たらなかった。



屋敷の「執務室」の窓は閉まっており、ロージュ様が椅子に座っていた。
また、机の上には1通の手紙があった。




私はレイド様とロージュ様に報告しようと、屋敷の玄関の扉を開ける。
すると、目の前に彼の姿があった。
どうやら、今まさに外出しようとするところだったようだ。



そういえば、レイド様は、いつもこの時間は巡視を行なっている。
私は、彼にチャルド宛ての手紙や、侵入者についての報告を行った。
それを聞くとレイド様は、訝(いぶか)しげな表情をした。



「なるほど、侵入者か….
 それでは広場で聞き込みでもしてくる。お前も用心しろ。」



そういって、レイド様は「正面階段」を降りていった。
私は歩き疲れたため、一度家に戻ることとした。


PM8:30「あの時の記憶」




私は自宅に戻り、しばらく思いを巡らせていた。
「おにさがし」の決まりは、私にとっての正義だった。
しかし、その決まりは私達から多くの大切なものを奪っている。



「もし、「おにさがし 」さえなければ….」



私は、自分の口から出てしまった言葉に唖然とする。
それは、私が絶対に考えてはいけないことだ。
それを否定すれば、私の全てが否定されてしまう。



ただ、ディーダとあのままの関係でいられたのかもしれない。
そう考えると、胸が苦しい。



窓を見ると、先ほどまで晴れていた空には、雲が浮かんでいた。
気づけば、私は疲れのせいか寝てしまっていた。



PM9:00「夢」





私は、夢を見た。
花火の音が鳴っている。
しかし、それを止めるものは誰もいない。



目の前にいる小さな少女が、こちらを振り返る。



「ねえ、おねえちゃん。
 花火を、一緒に見に行こうよ。」



10年前の、ディーダの姿だった。
彼女はあの時のように私に手を差し伸べる。
私はそれをしっかりと握りしめた。
温かく、そして柔らかかった。



これが夢なのだとすぐに分かった。
だから、私は彼女のことを、強く強く抱きしめた。


PM9:30「異変」



私は、銃声のような音で目を覚ました。



おそらく、書庫に保管しているロージュ様の銃だろうか。
しかし、こんな夜更けにどうして….?
私は、嫌な予感が頭をよぎり、自宅を飛び出して屋敷の方へと向かった。



外を見ると、満月は雲に隠れ、雨が強く降りだしていた。



PM 9:40「静けさ」



ヒグレ山の「山道」の入り口付近で何かが光っている。
拾い上げてみると、それは野草のようなものだった。
どうやら、月の光に呼応して光っているようだ。



あまり見ない形状の草だ。
どうして、こんなものが落ちているのだろう。
私は不審に思って懐にしまい、屋敷の裏口から中へと入った。



屋敷は、不気味なほどに静まりかえっていた。



私は銃が保管されている書庫へと目を向けた。
扉の鍵穴は何かでこじ開けようとされた形跡があり、
扉の下には、血液が付着していた。



ドアノブを捻ると、扉はあっけなく開いた。



書庫には、誰か人が入った形跡があった。
机の上を見ると、普段は見慣れない2つの小瓶のようなものが置かれている。



また、辺りを見回すと、ロージュ様が普段使用している銃が床に落ちていた。
火薬の匂いがすることから、おそらく先ほどの銃声はこの音だろう。
私は、周りを警戒してその銃を拾う。



そして、一番の心配が脳裏をよぎる。
ロージュ様は、ご無事だろうか?



私は、書庫から踵(きびす)を返し扉を出た。
気づけば、ロージュ様の執務室はわずかに開いている。
窓は、開けっ放しにされたまま。そして、部屋には彼の姿はない。
机の上にインクの跡はあるが、手紙はどこにもなかった。



開いた窓からは、自由の祠が見えた。
私は、何かに導かれるようにそちらへと向かう。



PM 9:50「死体」



私は、自由の扉を開けると、思わず声を失った。



目に入ったのは、横たわるロージュ様の姿であった。
天井には大きな穴が空いており、雨が降り注いでいる。
ずぶ濡れとなった彼の胸には、ナイフのようなものが刺さっていた。
胸部を中心に複数の刺し傷があり、全てこの刃物によるものだと推察される。



ロージュ様は、既に息絶えていた。



私は、そのナイフをロージュ様の体から引き抜く。
刃渡りからして、確実にこのナイフで刺されたものだろう。
特殊な形状をしており、少し錆びついている。



私は思わず、それを手に取ってよく確認する。



「まさか…」



このナイフは、明らかにディーダの母親であるジェニスの形見だ。
これが見つかれば、彼女は疑われるかもしれない。
そして、「おにさがし」が行われれば、今度はディーダが….
私にとって、それは、一番避けなければならないことだ。



PM10:10 「偽装」




ならば、犯人が見つからなければ….
私は、先ほどの銃に目を向ける。



死体を偽装し、ディーダから疑いを逸らさなければ。



私は、銃を持ち、ロージュ様に照準を構える。
その手は、どうしようもなく震えてしまう。



すみませんすみませんすみませんすみません…..



胸の中で、何度も呟き、引き金に手をかけた。
「パン」と破裂音が鳴り、死体となったロージュ様の胸へと銃弾が当たる。
銃はその場に捨て置き、ナイフを持ってその場を飛び出す。



全てを洗い流すように、雨はその勢いを増していった。
私は逃げるように、自宅へと駆け込んだ。



PM11:20「発見」




家の扉をノックする音がする。
覗き穴から向こう側を見ると、そこにはレイド様がいた。
体中から嫌な汗が出るのを感じながら、扉を開けた。



気づけば、雨は止んでいた。



「俺の父さんが、殺された。」



レイド様の声からは、
いつものように感情を読み取ることはできなかった。



私は、平静を装って答える。



「ロージュ様が….殺された….?」



あのロージュ様の死体が、脳裏に浮かぶ。



「エリザ、すぐに来てくれ。」



レイド様はそう言うと、私を自由の祠へと連れていった。
すると、先ほどと同じように遺体が横たわっていた。



私達は、その状況を確認して屋敷の執務室へと戻った。




深夜「呼び出し」




「俺が見回りに行った時、この広場にいなかったものが5人いた。
 アッシュ、バーニー、チャルド、ディーダ、そしてお前だ。
 もし、侵入者が見つかれば、その者も含めて6人だろうか。」



レイド様は、淡々と告げる。
やはり、ディーダも屋敷へと立ち寄っていたのだろうか。



「今から、それらの人間に声をかけてくる。
「おにさがし」を開始する。」


「おにさがし」が始まる。
その言葉は、私の心を深く抉(えぐ)った。



また、10年前と同じことが繰り返されるのだろうか。
レイド様は、「正面階段」を足早に降りて行った。
私は、自宅に戻ると疲れのせいか眠りについてしまった。




朝「おにさがし」


ここまでディーダ を守ろうとする理由は、私にさえ分からない。
ただ、あの時、差し伸べられた温かく柔らかな手が、
私の中の何かを、大きく変えたのかもしれない。



「おにさがし」が始まれば、きっと自宅も捜索されるかもしれない。
そこで、ディーダ と私しか知らない「秘密の場所」へと向かった。
あの日と同じように、木漏れ日が差し込んでいる。



私は、柔らかい土を手で掘りわけてナイフを埋め、足で踏んで土を固めた。
こうなってしまえば、見た目ではほとんど見分けがつかないだろう。
周囲を確認し、それから屋敷の中へと入った。



参加者は、次々と部屋に集まってくる。
そこには、ディーダの姿だけではなく、
私が、昨日捕まえ損ねた少年の姿もあった。



レイド様は、会議場の扉を固く閉じた。



「よし、全員揃ったな。
 アッシュ、バーニー、チャルド、ディーダ 、エリザ、そして…フォード。
 この6人と、進行役の俺とで「おにさがし」を行う。」



レイド様によると、参加者はここに集まった人間全員だということだ。
ディーダは、本当にロージュ様を殺したのだろうか。
様々な気持ちが入り混じる中、「おにさがし」がはじまる。


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