プロフィール


ディーダ(19)

あなたは、ハレル村でパン屋をする女性である。10年前、あなたは最愛の両親をエリザによって奪われた。その日から、両親と仲の良かったアッシュに助けられつつ生活している。両親がいなくなった今、あなたに残されたものは何もない。あなたは、満月を見て1人涙を流すのだった。



あなたの情報



・あなたは、母親の残したパン屋を1人で営んでいる。両親と仲が良かったアッシュには時折助けてもらっているが、面倒をかけてばかりもいられないので、なかなか頼りきれずにいる。



・あなたは、両親のことは今も忘れることができない。また、10年前の「自由の宝玉」窃盗事件の犯人が彼らだということも信じることができない。そのため、両親を処刑したエリザには、強い憎悪を抱いている。



・あなたのパン屋に訪れる人間は、ロージュの代わりにパンを買いに来るレイドを含め、様々な人間がいる。チャルドはあなたの店を訪れたことはなく、エリザが買いに来ることは当然ない。



ハレル村の地図


屋敷のある高台

広場・住宅街





当日の記憶





PM 6:30「古びたナイフ」



私は、厨房で調理道具を確認していた。
お母さんが遺した調理用のナイフを手に取った時、刃こぼれに気がついた。
何度も砥いで長持ちをさせていたものの、ついに買い換えるときがきたようだ。



「だいぶ、古くなっちゃったな。」



私は、1人しかいない厨房でそう呟く。
お母さんの遺してくれた思い出のナイフは、机の上に置いておくことにした。
特殊な形をした調理用のナイフで、小さな犬の手の模様がつけられている。
小さい私のために、お母さんが注文してくれた。



時計を見ると、午後6時を少し過ぎたところだった。
私は、広場の道具屋に買い出しに行くことにした。
空を見上げると、あの時と同じ満月だった。



PM 6:50 「帰り道」



調理道具を購入した帰り道。
私は家に戻ろうと自分の家へと歩いていた。



「ディーダ 、どうしたんだ?そんな大きな包みを持って。」



その声は、お父さんの親友だったアッシュさんだった。
ホープも私に気づいたのか、尻尾を振りながら近づく。
もうすっかり、おじいちゃんになっちゃったな。



「あ、アッシュさん!こんばんは….
 調理用の器具を変えようと思って、買ってきたんだ。」



私は、アッシュさんに紙袋の中身を見せた。



「あれから10年か。」



アッシュさんは、遠い過去を見るような目をする。



「そうなの、ナイフも刃こぼれしちゃって….
 でも、お母さんの遺したものは、大切にしまっておこうと思うんだ。」



私は、悲しさをごまかすように笑い、家へと戻ることにした。



PM 7:00「あの日のこと」



私は家に到着すると、袋を机の上に置いた。



私は、月を見上げる。本当に綺麗だ。
10年前のあの日、エリザは私の両親を処刑した。
時間が経った今でも、彼女のしたことは正しいとは思えない。



彼女は、私のお父さんとお母さんを奪ったんだ。
私は、このドアの前でずっと1人で待ち続けている。



「さびしいよ….」



そう口に出したのは、紛れもない自分自身だった。
忘れようとしていたはずの感情は、あまりに自然に自分の口から漏れていた。
ふと、気づくと、目から涙が溢れていた。
私は服の袖で何度も目元を拭ったけど、涙は止まらなかった。



止めようとしても、口から嗚咽まで漏れてくる。
家にいると、どうにも感情が不安定になってしまう。
今日は満月の夜だから、まだ明るいはずだ。
私は、夜風にあたろうと、広場の方へ歩くことにした。



PM 7:30「謎の少年」



広場には、もう夜だというのに、多くの人が外に出ていた。
村人達を眺めていると、10歳ほどの男の子がこちらへと歩いている。
周りに両親らしき人はおらず、挙動不審な動きをしていた。



男の子は、私と目があうと、ゆっくりとこちらに近づいた。
そして、チャルドさんの家の場所を訪ねてきた。
私がその場所を答えると、
男の子はお礼を言って、その家の場所へと走っていった。



何かチャルドさんに用事があるのだろうか。
私は、しばらくその男の子の様子を見ていた。
すると、思いもよらない影が男の子を追跡した。



それは、ホープだった。
最近は年をとったせいか動きが遅かったけど、
凄いスピードで男の子を追いかけていた。
一緒にいるはずの、アッシュさんの姿はなかった。



すると、屋敷の方から走ってくる人物がいた。
目を凝らしてみると、その人物はエリザだった。
一瞬の間に悲しみや憎しみなど、色々な感情が湧き上がってくる。
エリザは私には気付かず、男の子が走っていった方へと向かっていった。



PM 7:50「エリザ」




男の子が、住宅街から「正面階段」へ逃げるように走ってきた。
その後、ホープも男の子の後を追う。



それに続くように、エリザは男の子を追いかけていた。
しかし、私の姿に気づき目が合うと、少しの間だけ固まってしまった。
彼女は、私から目をそらすと向きを変え、男の子を追う。
2人とホープは、屋敷へ続く階段を上がっていく。
私は、その光景を見つめていた。



PM8:10 「憎しみ」




私は、あの日のエリザのことを思い出した。



「お前の両親は、もう帰ってこない。
 私が、2人を殺したんだ。」



そう言って、エリザはお父さんとお母さんを処刑した。



「許せない….」



私は小さく呟く。
そして、目の前にはお母さんの遺した古びたナイフがあった。



「お母さんとお父さんが死んじゃったのに、
 あなたが生きているのはおかしいよね。」



私は何かに突き動かされるように、
古びたナイフを手に取り、エリザの殺害を決意した。



PM8:20「旧道」



私は、自宅を出て広場へと向かうことにした。
「正面階段」を通ると、誰かとすれ違う可能性もある。
そこで、私は「旧道」を通って屋敷へと向かうことにした。



PM8:50 「秘密の場所」




広場から、屋敷へと続く裏道を上がる。
登り終えると、私はエリザの家の裏に着いた。
月の光が、木々の切れ間から差し込んでいる。
そういえば、私はここを「秘密の場所」と呼んでいた。



エリザの家は、明かりがついていた。
私は、手に持っているナイフを強く握りしめる。
お母さんとお父さんの顔が浮かぶ。



私がエリザを殺したことがバレたとしても、
2人と同じところに行けるならそれでもいい。
あのドアの向こうで、2人は待っているから。



その時、後ろから何かが私にぶつかる。



「どうして….」



そこにいたのは、ホープだった。
私は、そのままナイフを落としてしまう。
ホープは、しばらく、私の顔とナイフを見つめていた。
しかし、何かを思い出したようにどこかへと走っていってしまった。



すると、屋敷の裏口付近に誰かの影が見えた。
私は姿を見られたと考え、
ナイフを拾わずにとっさにその場から離れてしまった。



私は歩いてきた「旧道」を、そのまま戻った。
歩くたびに、その足取りは重くなっていった。



PM:9:00「帰り道」




広場には、もうほとんど人はいなかった。
私は、そのまま家へ帰ろうと歩みを進める。



その時、何かヒグレ山の方で爆発音がした。
目を向けてみたけれども、特に何もなかった。
空を見ると、満月は雲に隠れ、小雨が降り出していた。

PM:9:30「睡眠」




私は家に着くと、疲れがどっとあふれてきてしまった。
そのまま私はベッドへと飛び乗る。
私は、目を閉じて、今日1日を振り返った。



エリザに復讐しようとして、やっぱりできなくて。
お母さんのナイフも屋敷に落としてしまった。
結局、私は10年前のあの時から、ずっと一歩も進めていない。




「私は、やっぱり弱い人間だ….」



自分の口から出た声は、驚くほど弱々しかった。
その時、屋敷の方から銃声のような音がした。
私は、思わず窓を開けてそちらの方を見た。



しかし、屋敷の方を見ても何も様子は分からなかった。
私は、疲れからそのまま眠りについた。



雨の音は、段々と強くなっていくようだった。



PM10:10「訪問」



銃声が再び屋敷の方から聞こえ、その音で目が覚める。
身を乗り出して窓から様子を伺ってみるが、
遠く離れているため、やはりよく分からなかった。




PM10:30「甘い匂い」



私は、窓を開けたまま寝ていたみたいだ。
窓を閉めようとすると、私は鼻を突くような匂いがすることに気づく。
どうやら、チャルドさんの家の方から流れてきているようだ。



窓から入ってきた空気は、なんだか甘い匂いがした。
パンやお菓子のものというよりは、果実に近い匂いだ。



その時、私の家のドアがノックされた。
のぞき穴から外を見ると、そこにはレイドさんがいた。
先ほどから降っている雨のせいで、ずぶ濡れの姿だった。



「遅い時間にすまない。
 エリザが、この村に「侵入者」がいると言っていた。
 お前は、誰か見ていないか?」



エリザという名前を聞いて一瞬びっくりしてしまったが、
関係のないことだったため、胸をなでおろした。
どうやら、この村の外部から侵入してきた人間がいるということだ。



私が何も知らないと言うと、彼は「分かった」と短く言った。



「レイドさん、この甘い匂い何だかわかりますか?」



私は、この不思議な匂いについて、レイドさんに質問した。
すると、レイドさんは少し顔を上げて鼻を嗅いだ。



しかし、彼は首を傾げた。



「何か匂うか?きっと、雨の香りか何かだろう。
 夜遅く訪ねて、悪かったな。失礼する。」



レイドさんはごまかしている様子もなく、
ただただ、本心から分からないと言う顔をしていた。
私の鼻がおかしくなってしまったのだろうか。



家に戻ってしばらくすると、その匂いも無くなっていた。
私は目を瞑って、窓を閉めて再び眠りについた。


深夜「レイドさん 」



私は、再び、ドアのノックの音で目を覚ました。
時計を見ると12時を過ぎたところだった。
ドアを開けると、そこには先ほどと同じレイドさんの姿があった。



「先ほど、この村の村長であり、
 俺の父親であるロージュが殺害された。
 ディーダ 、お前は「おにさがし」の参加者に選ばれた。」



「ロージュさんが殺された….?
 私が参加者….?」



このハレル村の村長のロージュさんが亡くなった。
唐突過ぎて、私は、その事実を受け入れられずにいた。
どういう経緯で私が選ばれたのかは分からないけど、
私は想定していなかった展開に困惑していた。



「あとで屋敷の方へ来てもらう。
「おにさがし」は、本日の朝6時より開始する。」



「分かりました….」



私はそう答えると、身支度を始める。
ひょっとすると、屋敷へ行ったことがバレているのかもしれない。
頭の中は、波が起きているように混乱した。



私は、朝に備えて、再び眠りにつくことにした。
気づけば、雨は止んでいた。




朝「おにさがし 」開始



私は、朝起きて、すぐ屋敷に向かおうとした。
しかし、アッシュさんの家の近くに、手紙が落ちていることに気づいた。
私は、それを拾い上げて中身を確認した。



それは、ハレル村では珍しい海が描かれた柄で、
なぜか犬の歯型のようなものがついていた。



文面は、まるで、この「おにさがし」を予知するようなものだった。
私は何のことだかわからないが、アッシュさんに渡そうと思って懐に入れた。



屋敷のある高台に到着した時、
私は、昨夜落としたナイフを探したが見つかることはなかった。




屋敷につくと、続々と参加者が集まった。
レイドさんがみんなの顔を見て、口を開く。



「よし、全員揃ったな。
 アッシュ、バーニー、チャルド、ディーダ 、エリザ、そして….フォード。
 この6人と、進行役の俺とで「おにさがし」を行う。」



レイドさんによると、
参加者はここに集まった村人全員だということだ。



村長のロージュさんが死んだという事実は、
まだ受け止めきることはできなかった。
殺した犯人は、本当にこの中にいるのだろうか。





この事件は、10年前と同じ満月の晩に起こった。
もしかしたら、私の両親が処刑された時と、何か関係があるのかもしれない。
おそらく、エリザは犯人ではないだろう。
だって、彼女はレイドさんとロージュさんに付き従っていたのだから。



だけど….



その時、私の頭に1つの考えがよぎった。



この「おにさがし」で、エリザを犯人に仕立て上げれば復讐できる。
エリザは、お父さんとお母さんを殺したんだ。
なのに、エリザだけが生きているのは、やっぱり不公平だ。



だから、今度はあなたが処刑される番だ。
あなたが信じる正義、「おにさがし 」の犯人として。



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