プロフィール

アッシュ(32)


あなたは、このハレル村で鍛冶屋をしている男性だ。ディーダの両親であるジャックとジェニスは親友であったが、彼らはエリザに処刑されてしまった。それからは、ディーダの面倒を見つつ暮らしているが、ずっとあの日のことを後悔し続けている。あなたは、ジャックが10年前に打ち上げた花火が目に焼き付いて離れない。あの日から、花火が上がることは二度となかった。



あなたの情報




・あなたの親友であるジャックとジェニスは10年前にエリザに処刑された。そのため、「おにさがし」の決まりの存在自体に疑問を抱いている。



・あなたは、「自由の宝玉」窃盗事件の犯人が、ジャックとジェニスの2人であったとは信じていない。真実は誰かに隠蔽されているのではないかと疑惑を持っている。



・あなたは、ジャックとジェニスの娘であるディーダの面倒を見ている。ディーダは気丈に振舞っているが、両親を無くしてからは塞ぎ込んでいるようにみえる。



ハレル村の地図


屋敷のある高台

広場・住宅街



 当日の記憶




PM6:30「10年ぶりの満月」



ふと窓から空を見ると、そこには満月が浮かんでいた
前回の「おにさがし」から、実に10年ぶりだろうか。
ハレル村の上空は、雲に覆われている。
そのため、月が見えることすら稀なことである。
そこで、俺は満月を拝むために外に出て、広場の方角へと散歩することにした。



すると、愛犬のホープが自分も出たいと尻尾を振る。
あれから10年も経ち、こいつも老犬になってしまった。
次の満月を見ることは、おそらくできないだろう。



もう夜が迫ってはいるものの、
俺はホープを連れて外に行くことにした。




PM6:50「ディーダ と大きな包み



広場には、何人かの村人たちがぼんやりと月を眺めていた。
すると、ディーダ が広場の方からこちらに向かってきていた。
重たそうに何かを両手で抱えている。



ホープもディーダの姿に気づいたようで、
尻尾を振りながらディーダに近づく。
俺は、ディーダに話しかけた。



「ディーダ 、どうしたんだ?そんな大きな包みを持って。」



「あ、アッシュさん!こんばんは….
 調理用の器具を変えようと思って、買ってきたんだ。」



ディーダは、俺に紙袋の中身を見せる。
そこには、新調した調理用のナイフが入っていた。



「あれから10年か….」



「そうなの、ナイフも刃こぼれしちゃって….
 でも、お母さんの遺したものは、大切にしまっておこうと思うんだ。」



ディーダ は少し悲しそうに笑うと、自分の家へと歩いて行った。


PM7:00「散歩」



広場を歩いていると、チャルドが大きなカバンを手に持ち、
屋敷へと続く「旧道」へと歩いていくのを目撃した。



チャルドが去った後、
1人の少年が屋敷の方から「旧道」を下り、広場の方へと向かっていった。
ホープは、その少年をしばらく眺めていたが、
その少年の行った方角へと走っていった。



「ホープ!戻ってこい!」



俺はホープに呼びかけるが、徒労に終わる。
自宅に先に戻ったのかと考えた俺は、帰路についた。



PM7:30「花火




「ホープ?帰っているか?」



俺は小屋の方を見るが、まだあいつは帰ってきてはいなかった。



室内のランプが切れていたため、倉庫へと入り燃料を手に取る。
容器に注いで火を付けると、ランプの明かりはすぐに戻った。
倉庫から出ようとしたとき、ジャックの遺した花火が視界に入る。



10年前のあの日にジャックが倉庫に置いて以来、ずっと放置したままだった。
懐かしさから、俺はその球の1つを両手で抱えて持ち上げる。



すると、花火の下には1枚の封筒が置かれていた。
10年の月日が経ったせいか、ボロボロになっている。
俺は、急いで封を開けて中を確認する。



なんと、中には、10年前に書いたと思われる
ジャックからの手紙が入っていた。



俺は、手紙を読んでジャックの願いを思い出した。
あいつは、この村が変わることができると心から信じていた。
そして、あいつが死んだ今、意志を継ぐことが出来るのは俺だけだ。



俺は、花火を手に取った。
あいつが遺した思いを、この村の人間に再び届けるために。




PM:7:40「ヒグレ山」



俺は、ヒグレ山に向かうことにした。
このハレル村の全員に見える場所で、花火を打ち上げるのだ。
これが、村人の気持ちを変えることになるかは分からない。
もしかすると、ただの俺の自己満足なのかもしれない。



しかし、この村の人間の心を変えるためには、
まずは、俺自身から変えなければならない。



ヒグレ山に登るためには、屋敷の裏へと行く必要がある。
屋敷の正面から向かってしまえば、エリザやレイドに止められる可能性がある。
そこで、広場から続く「旧道」から屋敷へと進むことにした。



PM8:10「屋敷」



エリザとレイドが屋敷の前で会話をしているようだった。
話が終わると、エリザは自宅へと向かっていく。



俺は、見つからないように、そのまま「山道」へと向かった。
自由の祠が目に入ったが、中には何もなかった。
10年前の窃盗事件から、まるで空き家のようになっている。



PM8:30「ヒグレ山」



中腹まで来たとき、誰かとすれ違った気がした。
辺りは暗く、灯りもなかったため気のせいなのかもしれない。



PM 8:50「山頂」



俺は、持ってきた花火を打ち上げる準備をしようとした。
周りを見渡すと、ぼんやりと光る何かが点在していた。
よく見ると、それらは、満月に呼応して光る野草のようなものだと分かる。



今まで、夜にこの場所まで来ることはなかったが、
おそらく、昔から生えていたのだろう。



手元は暗く、作業に手間取っていたが、
この野草の光に助けられる形で、花火の1つに火をつけることができた。



PM 9:00「花火」



気づけば、小雨が降り出していた。



火のついた導火線はみるみる短くなり
花火は、たちまち空高くへと上がる。



頼む、成功してくれ。
俺は心の底から強く願った。



しかし、「パン」という心無い爆発音の後、光は届くことはなかった。
花火が古びていたせいだろうか。
それとも、今降り出してきた小雨のせいだろうか。



ああ、ジャックの代わりにはなれないのか。
やるせなさに固く目を閉じた。



雨が降り止む気配はない。
少なくとも、今日の打ち上げは不可能だろう。
俺は、そのまま下山することにした。



9:30「銃声」



俺がヒグレ山の中腹あたりを降りている時、
屋敷の方から、銃声のような音がした。
不審に思いながらも、そのまま山を下った。



雨は、次第に勢いを増していった。



9:50「自由の祠」



屋敷は不気味なほどに静かだった。
裏口を通りかかった時、誰かが自由の祠へと入っていくのが見えた。
俺は気づかれる前に、そのまま「旧道」を通って自宅へと戻ることとした。



雨は、もはや土砂降りになっていた。



10:10「銃声」



「旧道」を下りている時、再び銃声のような音がした。
やはり、屋敷のある高台の方から聞こえる。



何かが起きているのだろうか?
俺は振り返るが、ここからでは様子は分からなかった。
考えは変えず、そのまま「旧道」を降りることにした。



10:30「自宅



自宅に着く頃には、雨は降り止んでいた。



自宅に戻って、俺はホープを探す。
しかし、まだあいつは帰ってきてはいなかった。



すると、その時、誰かがドアをノックする音がした。



ドアを開けると、そこにはレイドの姿があった。
もう雨は降り止んでいるようだが、
先ほどまでの雨の中、傘をさしていなかったのか、体はずぶ濡れだった。



どうして、こんな夜中に訪ねてきたのだろう。
俺は、先ほどヒグレ山へと登ったことがバレたかと思い、動揺する。
レイドは、こちらを睨むように見て、口を開く。



「夜遅くにすまない。
 エリザが、この村に侵入者がいると言っていた。
 お前は、誰か見ていないか?」



「侵入者….?」



俺は、思いもしなかった言葉に思わず聞き返してしまった。
レイドによれば、この村の外部から侵入してきた人間がいるということだ。



心当たりは全くと言っていいほどなかったため、その旨を伝える。
すると、彼は、「分かった。」と言い残して屋敷の方へと去っていった。



この満月の夜に、何かまた不穏な出来事が起きている。
今夜は何も起きないと良いが….



俺は、疲れからベッドに横たわった。
いつの間にか、俺は眠りについていた。



深夜「訃報」



俺は、ドアのノックの音で目を覚ます。
時計を見ると、既に12時を過ぎたところだった。
ドアを開けると、そこには先ほどと同じレイドの姿があった。
しかし、その顔は焦りと怒りで満ちていた。



「先ほど、この村の村長であり、
 俺の父親であるロージュが先ほど殺害された。
 アッシュ、お前は「おにさがし」の参加者に選ばれた。」



「ロージュが殺された….俺が参加者….?」



このハレル村の村長のロージュが死亡した。
突然のことで、俺はその事実を受け入れられずにいた。
どういう経緯で俺が参加者に選ばれたのかは分からない。



もしかすると、ヒグレ山に登り、
花火を打ち上げたことがバレているのかもしれない。



「あとで屋敷の方へ来てもらう。
「おにさがし」は、本日の朝6時より開始する。」



「ああ、分かった。」



俺はレイドにそう応じて、朝に備えてベッドに横たわる。
この満月の夜に、10年前と同じく「おにさがし」の開催が決まった。
ロージュは殺されたといっていたが、だとしたら誰が犯人なのだろうか。
先ほど聞こえた2度の銃声は、この事件と関係があるのだろうか。
それに、ホープのやつは、いつ帰ってくるのだろうか。



謎は深まるばかりで、気づけば俺は眠りについていた。


朝「おにさがし」



「ドンドン」と何かの音で目を覚ます。
いつの間にか、俺は再び眠っていたようだ。



どうやら、玄関のドアで鳴っているようだ。
扉を叩く音とは異なり、鈍いものがぶつかるような音だった。
ゆっくりと扉を開き、そして玄関の明かりをつける。



すると、そこにいたのはホープだった。
しかし、その姿を見て俺は思わず声を失った。
ホープは息も絶え絶えで、体には泥や木の葉が付着していた。
深い傷などはないが、浅い傷が複数ついており、血が滲んでいる。



「ホープ…..!!今、手当てしてやるからな….」



俺は、治療するためにホープを家の中に入れようとした。
だが、ホープは、中に入ろうとはしなかった。



ホープは、周りを見渡し、何かを探していた。
しかし、力尽きて、顎を地面につけた。
彼は、そのまま息を引き取ったのだった。
この老体であるのに、無理をしすぎたのだろう。



一体何のために?
ホープは何かを伝えようとしたのではないだろうか?




ホープの亡骸は、あいつが首に巻いていたスカーフと一緒に家の庭に埋めた。
寿命は近かったとはいえ、なんとも寂しい終わり方だった。
きっと、ディーダがこのことを知ったらひどく悲しむに違いない。
彼女にとって、ホープは残された家族の一人でもあるからだ。



屋敷の会議場に向かうと、次々と参加者が集まってきた。
気づけば、ディーダの姿もあった。


「よし、全員揃ったな。
  アッシュ、バーニー、チャルド、ディーダ 、エリザ、そして…フォード。
 この6人と、進行役の俺とで「おにさがし」を行う。」



なぜ、ディーダがこの場所にいるのだろう。
彼女は、両親を奪った「おにさがし」を恨んでいた。



もし、その矛先がロージュに向かったとしたら….
いや、そんな馬鹿げたことがあるはずはない。
しかし、彼女とはよく話をしておく必要があるだろう。


また、今回の事件も前回の「おにさがし」と同じ満月の夜に行われた。
前回の「自由の宝玉」窃盗事件にも、何か関わりがあるのではないだろうか。



事件の真相を導くことには協力したいが、花火については知られたくはない。
夜間にヒグレ山へと赴き、花火を打ち上げていたことが皆に知られれば、
何らかの理由をつけられて、取り上げられてしまう可能性もある。
俺は、ディーダ以外の村人は信用することができない。



様々なことを考えているうちに、「おにさがし」の開始は宣言された。


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