この記事はDL向けの説明です。記事内には、『「リスピア」』の致命的なネタバレが含まれています。PLとしてゲームプレイを考えている場合には、この記事を見ないようお願いいたします。




〜ネタバレ無PL用詳細はこちら






























以下の記述は、シナリオ概要となります。GMガイドでは、これらのストーリーの詳細や進行方法がシーンごとにまとめられています。









シナリオ核心情報(以下:DL 用)

RCABは、従来は少数の職員により構成される生物の研究施設であった。しかし、ラルバ大陸の大臣の命により、この研究施設では、新大陸への侵攻を行うために必要な軍用の生物兵器の制作を任されるようになった。

この施設のセンター長であるアデーレは、兵器として使用する目的で「リスピア」と呼ばれる生命体を作り上げる。しかし、「リスピア」は想定以上に強大な能力を有しており、制御できないことが分かる。そこで、アデーレは「リスピア」を2つの生命体に分離させて力を制御し、1つの生命体のみを使用することとした。

アデーレは、白い尾を持つ個体を「ラス」。黒い尾を持つ個体を「ピィ」と名付けて識別する。そのうち、「ラス」は廃棄処分にし、「ピィ」のみを兵器として育成しようとすることにしようとした。しかし研究者ラヴァルの強い要望により、「ラス」を研究後に廃棄する約束で、一時的に彼に預けることとした。

アデーレは、あることから「ピィ」を恐怖で制御できないことを知り、「ラス」とともに「ピィ」を処分することに決定した。しかし、ラヴァルは「ラス」の処分に反抗して「ラス」の精神体を隠したまま、施設から逃走する。
共鳴者達は、人生を変えるような恩人であるラヴァルの依頼からこの施設で働くことになった新たな職員である。しかし、アデーレに騙され、「ピィ」とともに研究センターに取り残されてしまう。「ピィ」は自身や自身の周りの生命体を傷つけたアデーレに復讐するため、彼女を幻惑して自殺に追い込む。また、「ピィ」は他の人間にも復讐するために、自らを「ラス」と誤認させて共鳴者達を惑わして脱出を図る。

共鳴者達が、人間を超えうる生命体である「リスピア」とどう向き合っていくかがカギとなり、物語を大きく動かすこととなる。この話は、共鳴者達と「リスピア」の存在を紡ぐ物語である。


怪異


①「ピィ」(変異前)

共鳴判定(強度6/上昇値1) ∞共鳴感情:[情念(恨み)]

全身が黒い毛で覆われたキツネのような姿をしている怪異。黒い翼と黒い尾を持つ。能力発動時には、宝石のルビーのような綺麗な赤い目に切り替わる。

軍用の生物兵器として、センター長が作り出した生命体である「リスピア」を分離させた生命体の一つ。ラスとは隔離した上で、センター長が自ら教育を行った。元々の性格はラスと同様だったが、センター長から虐待を受け、他の実験体となる生物の死を間近に目撃したことから、憎悪の感情が非常に強く根付くようになった。戦闘能力はほとんどないが、「幻惑」が可能である。自分の姿を他の誰かに見せるような作用があり、副作用として幻惑した対象の記憶が一時的に消える効果もある。



②「ピィ」(変異後)


共鳴判定(強度 8/上昇値 2) ∞共鳴感情:[絶望(傷)]


「ピィ」に憎悪の感情が溢れた姿であり、力が強大になった姿。闇の霧を全身に纏っており、幻惑により非常に大きな姿に見える。神にも悪魔にも見えるような姿であり、見ただけで力の差を確信させて圧倒され、恐怖させるような外見である。合成元になった生物達の力を完全に発揮できるようになっている。
幻惑により相手の制御を一時的に奪うことができ、灼熱の炎を口から吐き、吹
雪のような風を巻き起こすことが可能である。

*共鳴表はGMガイドを参照



③「ラス」

全身が白い毛で覆われたキツネのような姿をしている怪異。白い翼と白い尾を持つ。能力発動時には、宝石のサファイアのような綺麗な青い目に切り替わる。軍用の生物兵器として、センター長が創造した生命体である「リスピア」を分離した個体の1つ。戦闘能力はほとんどないが、「適応化」が可能である。これ
は、自分自身が特殊な外部環境に対して対応することができるようになる能力である。アデーレの前では、この能力を使用することはなかった。
制御装置が外れた場合、さらに強大な力である「進化」を促す能力を得ることができる。
これは、他の生命体に触れることで、その生命体が自身の「天敵」に対処できるような「進化」をさせることができる能力である。知能は極めて高いが、人を殺傷するような行動はとらない。
アデーレは「ピィ」の方が戦闘向きであると考えて、「ラス」の処分を予定していたものの、ラヴァルの強い願いにより生存させることを試みた。その後、アデーレはラヴァルに殺処分を命じるも、ラヴァルは「ラス」を精神体へと変換した上で保持していた。



④「がらんどう」

センター長が作り出した実験生物。ヒフキオオトカゲ・テンシシロバネスズメの合成により誕生した。鳥とトカゲを合わせた鳥竜のような見た目。身体能力と
耐久力は極めて高い一方で、感情のようなものを持たない。そのため、中身のない存在として「がらんどう」という名前で呼ばれるようになった。口内からは、あらゆる物質を消滅させる光線を放つ。味方にも大きな危害が及ぶと考えられ、運用されることはなかった。保管庫にコールドスリープされている。感情や生気のようなものは感じられず、気性は穏やかで動きも俊敏ではない。発話器官はあるものの、うなり声のようなものしか上げることはない。光に向かって走る性質があり、明るい部屋へと誘導される。


⑤「リスピア」


神とも怪異ともいえる生命体。テンシシロバネスズメ・マヨイギツネ・ニジイロクラゲ・ヒフキオオトカゲの合成により誕生した。人間によって採取され、駆除され、殺害されてきた過程に対する反応のせいか、人間を天敵と想定した進化を得ることとなった。

触れた生物の能力を外敵に合わせて向上させることができる「進化」と、対象を惑わすことができる「幻惑」の2つの能力を有する。2つの生物が混在した共生体と呼ばれる特殊な生命体であり、センター長のアデーレにより、「ラス」と「ピィ」に分離させられた。

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