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プロフィール



貴船 步由 (35)

職業:アパレル店員

高身長で、細身の紳士風の男性。普段は、世界的な高級アパレルショップの店員をしている。日本では珍しい隔絶された村の出身である。身だしなみが整っており、清潔感もある。近寄りやすい印象を持つが、皮肉を言って人を怒らせることも多い。

あなたの情報


・あなたの通り名は「フラット」である。
 殺害した人間の切断面が、フラット(真っ平ら)であることに由来する。

・あなたは、『ギロチンハンガー』と呼ばれる特殊なワイヤーを用いて、
 標的の頭部を切断することで殺害する。
 犯行を行う際には、手を保護するためのグローブを装着する必要がある。




メインミッション


あなたが、最も達成すべき目標です。
サブミッションよりも優先して、達成を目指してください。

・あなたは、この事件の犯人です。
 「ザクロ」であることを装いつつ、
  自分が最多得票にならないように行動してください。

ー「私は、「ザクロ」を演じることにしましょう。
   犯行がバレたとしても、私の「通り名」がバレなければ問題はないです。」




サブミッション

可能な限り、多くのミッションを満たすように行動してください。メインミッションの達成ができなかった場合には、達成は全て無効となります。


・「フラット」に1票も入らないように行動してください。

ー「私が「フラット」だと疑われないように、
  凶器についての発言は注意する必要がありそうですね。」

 

・「通り名」に対応する人物を全て明らかにしてください。

「他の人間の「通り名」が分かれば、
  きっと、有利に立ち回ることができるはずです。」




メインシナリオ


12:00「確信」


「それでは、宝ヶ池奈津を解放します。」



機械的な声のアナウンスが、私の耳に届く。



「おい、誰か外にいるのか?早く俺も外に出せ!」


野太い声の男が、カプセルの中から叫ぶ声がする。


私は知っている。
この声の主が「ザクロ」であり、木屋町亜貴だ。


一週間ほど前だろうか。
この男は居酒屋で酔いつぶれ、自らの「通り名」を明かしていた。
そして、彼は自分自身の「秘密」についても私に話していた。


彼は泥酔していたため、
その時の記憶は、おそらく覚えていることはないだろう。


自分の「通り名」も「秘密」も、
他の殺し屋に明かすとは…
なんとも、お粗末な殺し屋だ。

扉の開く音が聞こえる。
どうやら、宝ヶ池はこの部屋を出ていったようだ。



12:05「『エミリー』」


「あなた、私の娘のことは知っていますか?」



私は、木屋町にブラフをかけることにした。
私の娘の雪花は確かに命を落としたが、
それは木屋町によるものではない。

しかし、復讐心のある父親を演じることで、
ある作戦を思いついたのだ。
私が、彼の殺害後「ザクロ」に成り代わるのだ。



このゲームでは、最終的には「通り名」も当てる必要がある。
つまり、宝ヶ池と竹下の2人が私の犯行に気づいたとしても、
「ザクロ」に投票するよう誘導すれば、私は助かるはずだ。


「お前の娘?あはは、知らねえよ。
 まあ、俺が殺したのかもしれないけどな。はは、恨みっこなしだ。」



木屋町は、煽るように言った。
おそらく、彼は自分が殺した者のことなど
覚えてなどいないのだろう。


私にとっては、好都合だ。



「『エミリー』はここにいますよ。」



私は、しばらく黙った後、そう一言だけ呟く。
これが、彼の「秘密」だ。


すると、木屋町は、明らかに動揺した。



12:10「竹下波瑠の解放」




「それでは、竹下波瑠を解放します。」


再び機械的なアナウンスが響く。


『エミリー』という言葉を聞けば、
普通に考えると女性の名にも聞こえる。


しかし、この『エミリー』は、
木屋町がネイルハンマーにつけた名前を指している。


確か、ネイルハンマーの自体の名称は「ワンショット」。
手練れの者が使えば、
1撃で標的を粉砕するという触れ込みの代物だ。

彼はこのネイルハンマーに名前をつけ、
まるで家族のように大事にしていた。

竹下が先ほどの会話を聞いていれば、
いいミスリードになるはずだ。


私は『エミリー』を木屋町よりも早く見つけ出し、
冷静さを欠いた木屋町を殺害することを決心した。




12:15「テーマ」


竹下がいなくなると、私は木屋町と2人きりになった。

「ぶっ殺すぞ、クソ野郎。」



木屋町は私を脅すように言った。

「面白いこと言いますね。それがこのゲームのテーマみたいですよ。」



私は木屋町を再び煽る。
煽れば煽るほど、頭に血がのぼるはずだ
冷静さを欠いているほど殺しやすくなる。



「決めたぞ、お前の死体は、ミンチにしてやる。
 証拠が残らないほど、お前を殴り殺すんだ。」



木屋町の声は、苛立っていた。
すると、その時だった。


「「薬品庫」で武器が同時所持されました。」



付近のスピーカーから、アラームが鳴った。
おそらく、宝ヶ池と竹下のどちらかが
武器を同時所持したのだろう。


私と木屋町のいずれかの武器が所持された可能性もある。
解放された後は、武器の確保のために、
急がなければならないようだ。




12:20「グローブ」


「それでは、貴船歩由を解放します。」



ついに、解放される時間がやってきた。
アナウンスが鳴り響くと、上蓋が開き、光が差し込んだ。
突然の光が私の目を襲う。目を閉じてしまう。



だんだんと目が光に慣れてくると、
全ての壁が白塗りの部屋にいることが分かった。



先ほどのスクリーンでは、
「通り名」は5つ表示されていた。



しかし、周りのカプセルの数を数えると、
人数は4人しかいないように思われる
一体、もう一人はどこにいるのだろうか。

私がカプセルの中を見ると、
手を保護するためのグローブがあった。



これは私にとって幸運なことだ。
このグローブなしでは、標的の首を切断する前に、
私の指が切断されてしまう。

私は、グローブを右手に装着し、
まずは倉庫に向かうこととした。




12:25 「倉庫の捜索」



倉庫に入ると、部屋の中には、杖をつく老人がいることに気づいた。

おそらく、この人物が竹下波瑠だろう。
私は、すぐに『エミリー』と『ギロチンハンガー』を見つけた。



竹下はこちらに気づいたようだったが、
向こうもこのゲームに用いるための道具を探しているようだった。



私は、木屋町を迎え撃つために、
私の武器である『ギロチンハンガー』が必要だった。


しかし、『エミリー』と『ギロチンハンガー』の
2つを同時に所持すれば、


先ほどのように、
同時武器所持を告げるアラームが鳴り響くはずだ。

私はまずは『エミリー』だけを持ち、
『ギロチンハンガー』は、後で取りに行くことに決めた。



その瞬間、私は竹下の視線を感じた。
ひょっとすると、グローブをつけているのを
見られるかもしれないと感じ、とっさに隠した。




12:30「防音室」



「それでは、木屋町亜貴を解放します。」



「防音室」に入る直前に、アナウンスが鳴り響く。


どうやら、残された時間は少ないようだ。
私は、「防音室」に入り、
中央に『エミリー』をあえて見えるように置いた。


そして『ギロチンハンガー』を取りに行くために「倉庫」に戻る。



竹下は既に姿を消しており、木屋町の声が大広間から響く。
どうやら、急がなければならないようだ。
私はグローブをつけた右手で、『ギロチンハンガー』を手に取る。




12:40「対峙」




私は防音室の東の扉の前で待機した。

すると、西の扉が開く。
そこには、明らかに冷静を欠いた木屋町がいた。

「『エミリー』を今すぐ返せ。」

「ほら、すぐそこにありますよ。」

私が木屋町に声をかけると、
木屋町は一切の警戒もなく、
中央に置かれた『エミリー』に向かって走る。

いくら冷静さを保っていないとしても、殺し屋の一人だ。
まさか、ここまで周りに
目を向けていないとは思わなかった。
力量を高く見積もりすぎていた。と私は感じた。



私は、息をつくと、木屋町に対して狙いをつける。
『ギロチンハンガー』を首に向かって投げ、
そして、タイミングを見計らって勢いよく引っ張る。



しかし、木屋町の首は繋がったままだった。

「ふざけるのも、大概にしろ…」



木屋町が私の動きを読み、体をそらしていたのだ。
結果として、『ギロチンハンガー』は空中を舞った。
極めて、冷静な対応だった。

怒って我を忘れているように見えたのも、
全て計算づくということか。
油断していたのは、私の方じゃないか。

木屋町は、不気味な笑いをしながらこちらに近づく。
その手には、私が先ほど中央に置いた『エミリー』を持っていた。



彼はいたって冷静に、
思いっきり『エミリー』を左手で振り上げる。
もはや、これまでといったところか。




12:45「暗転」


すると、部屋が暗転する。

フロア全体の照明が落ちたのだろう。
木屋町の振り下げた『エミリー』は私の左腕に当たる。


「「資料庫」で戦闘が開始されました!」

「「防音室」で戦闘が開始されました!」

戦闘を告げるアラーム音が連続で鳴り響く、
彼の『エミリー』が私に触れたからだろう。


狙いを外したのか、左腕には大きな怪我はないようだ。


しかし、連続で鳴ったということは、
他の参加者も戦闘を行っているということだろうか。


私は、体勢を整えるため、
そのままドアを出て「倉庫」へと向かって隠れる。


再び照明がついた時、木屋町は私を見失い、
「大広間」へと向かったようだった。
おそらく、ほんの少しの時間は稼げるはずだ。




12:50「逃走」




「倉庫」に入る前、「大広間」の方で木屋町の声が聞こえた。
どうやら、別の参加者と話をしていると思われた。



しかし、その時だった。
「「大広間」で戦闘が開始されました!」
戦闘を告げるアラームがなる。



木屋町は誰かと戦闘を行っているようだ。
不利な状況に追い込まれたため、
互いに潰し合えば良いと思ったが、


どうやら、「大広間」から聞こえる声からするに、
木屋町は無事であるように思われる。



「さて、どうしたものか…」



そもそも、私の武器は不意をつくことでこそ殺害できる。
警戒した相手に対して効果は薄いだろう。



様々な対抗策を考えるが、どれも頭の中では失敗に終わった。
「大広間」の方向から、勢いよくドアを開ける音がした。


12:55「バケモノ」


木屋町が「倉庫」に近づくのを感じたため、「防音室」の中に入る。
そこには、先程はいなかった宝ヶ池が倒れていた。
『エミリー』もそのまま置かれていた。



私は、そのまま「キッチン」へと入り、
再び木屋町との戦闘に備える。


「防音室」の扉は空いたままであり、
木屋町が中へと入ってくるのが見える。



木屋町は私に気づくと、こちらへと走ってくる。

「「防音室」で戦闘が開始されました!」

その時だった。宝ヶ池が立ち上がり、
木屋町の右腕を握ったのだ。


しかし、その動きはまるで人間のものとは思えなかった。


そして、パキッと何かが砕ける音がした。
まるでクッキーを噛み砕くような、そんな音だった。



木屋町が悲鳴を漏らす。
木屋町は反撃のために『エミリー』を振りかぶるが、


宝ヶ池はそれを避け、
木屋町の胸へとさらなる一撃を繰り出す。



それは命中し、べキリとまたもや何かが折れる音がする。
再び、大きな悲鳴が響く。


木屋町が宝ヶ池を振り払うと、
宝ヶ池は糸が切れたかのように倒れた。



木屋町は、そのままこちらへと向かってくる。
「防音室」を抜け、「キッチン」へと歩みを進める。



胸部は、先ほどの一撃で砕けた胸骨が動脈に触れたのか、
かなりの出血をしていた。

彼は、私を殺そうと『エミリー』を左手で振りかぶるが、
電池が切れたように倒れてしまった。
まるで、何か毒でも盛られたかのようだった。



しかし、その時点では確実に息があり、
何とかもがこうと必死に手足を動かしていた。



私は緩めておいた『ギロチンハンガー』を木屋町の首にかけ、
それを右手で一気に引いた。
彼の首は、体から切断されて離れていったのだった。



「「キッチン」で戦闘が開始されました!」



再び、戦闘を告げるアラームが鳴る。
私の殺害は、成功した。
今回も切断面は、いつもと同じフラットだった。



ただ、私はいたって運が良かっただけだ。
完全に、勝負はこの男に負けていた。




13:00「目撃者」


私は、自分のミスに気づいてしまった。
防音室の東側の扉は、開けたままになっていたのだ。



宝ヶ池は、今は意識がないようだが、
犯行の瞬間は見られてしまったかもしれない。



私は「防音室」と、「キッチン」の扉を順番に閉める。

それから、私は偽装工作を始める。



まず、私は木屋町の右手にグローブをはめ、
その手に『ギロチンハンガー』を握らせた。



最後に、私は彼の武器である『エミリー』を手に取り、
彼の頭部を持って「大広間」へ向かうこととした。


私の最後の偽装工作の仕上げである。




13:10 「終了」

私はあえて木屋町の頭部を中央に置き、右手を振り上げ、
何度も『エミリー』でその頭部を殴打する。



『エミリー』の一撃は想像よりはるかに重かった。
殴るたびに、木屋町の頭部は
原型がわからないほど変化していくが、


私の振り上げる速度は、
疲労によって少しずつ遅くなっていく。



血飛沫が上がり、私の服に付着する。
途中でドアが開きそちらの方を見ると、杖をついた竹下がいた。



竹下は、私が『エミリー』を木屋町に振るっている姿を、
今まさに目撃している。
私は、この姿をあえて目撃させたのである。



私の凶器が、このネイルハンマーであると錯覚させるために。



「「マーダーゲーム」が終了しました!大広間に集合してください!」



「マーダーゲーム」の終了を告げるアナウンスが
フロアに鳴り響く。


木屋町が心停止してから、約10分程度が経過したようだ。



私は血まみれのまま、席に座る。
すると、竹下も私を警戒しつつも対面に着席し、杖を置く。
遅れて部屋に入ってきたのは、宝ヶ池だった。



彼女は、まず竹下を見てから、私の姿、
頭部だけになった木屋町を確認した。


しかし、彼女の顔色は変わることなく、
ただ冷静に淡々と椅子に座った。



やはり、一流の殺し屋ということもあり、
肝が座っているのだろう。



「今から、「ミステリーゲーム」を開始します!」



再び、アナウンスが鳴り響く。
さて、「ミステリーゲーム」が開始を告げる。


油断は禁物だ、それは木屋町との戦闘で実感している。



私は「ザクロ」として、「ミステリーゲーム」を乗り切るのだ。





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