ディーダ
メインストーリー「あのドアの向こうに」
私は、今も信じられなかった。
あのドアの向こうへ消えていってしまったお父さんとお母さんと、
もう一度会うことができるなんて考えてもいなかったんだ。
村の門が開いた。
追放された村人達を率いているのは、
間違いようもなく、私のお父さんとお母さんだった。
少し老けてしまっているのは、十年もたったからだろうか。
「お父さん…お母さん…」
私は、泣きながら、思わず2人を抱きしめる。
お父さんとお母さんは、私をぎゅっと抱きしめ返す。
「ごめんな、少し待たせすぎたな。」
「ずっと、いい子でいたんですね。」
あの時の続きだった。
ドアの向こうには、行かなくて良かったんだ。
待っていたら、2人は帰ってきてくれた。
そして、日常が帰ってきたんだ。
私は、涙が止まらなかった。
ただただ、泣き崩れていた。
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